仏像の誕生


Image result for 仏像の誕生仏像は古代のインド文化圏発祥ですが、その起源は意外なところにあります。

インドとギリシャの文化が交わる場所

アフガニスタン東部からパキスタン北西部にかけて紀元前6世紀~11世紀に繁栄した、ガンダーラという王国があります。地図上では、ちょうどインドの左上あたりになります。

西洋と東洋のちょうど中間にあるこの地域は、当時の東西の交流地点として発展しました。ガンダーラは歴史上さまざまな王が支配しましたが、ギリシャのアレクサンドロス大王が紀元前4世紀にガンダーラに侵攻したことをきっかけに、ギリシャ文化の流入が始まりました。

当時、インドでは仏教が信仰されていましたが、仏像はまだ作られていませんでした。しかしこの頃から、徐々にギリシャ文化がインド文化・仏教と交わり、ギリシャ彫刻の文化もガンダーラに入っていったのです。

ギリシャ彫刻に触発された結果、紀元前50年ごろに、世界で初めての仏像が誕生したとされています。ギリシャ彫刻の影響を受けたからか、また当時その辺りにいた人々の外見が影響したのか、当時の仏像はギリシャ彫刻風の彫りが深い顔立ちをしています。

ガンダーラで生まれた、仏像という新しい芸術は、仏教文化圏に徐々に広まっていき、今日私たちが見られるような仏像へとつながっていったのです。仏教が広まった国でも、地域によってその教えや信仰の仕方が異なるように、仏像も国によって表現方法が異なります。顔の表現も、日本はもちろん他の東アジアの国でも、奈良の大仏のような東アジア人風のものに変化していきました。